陽の木ヒューマンケア

【お薬の飲み方の疑問】お茶で飲んで良い?お酒は飲んで良い?半分に割って良い?潰して良い?

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お薬を飲むときに、錠剤が大きかったりカプセルが苦手だったりで、飲みづらく感じる事ってありますよね。

 

「半分に割って飲んでみよう。」

「潰して粉状にしてあげたら飲みやすくなるのでは?」

「カプセルは開けちゃって良いのかな?」

なんて考える方は多いのではないでしょうか。

 

また、お薬を飲んでいる時にお酒を飲んで良いのか?とか、お茶やコーヒー、ジュースなどでお薬を飲んで良いのか?とか、気になりますよね。

 

今回はこの辺りのお薬の飲み方に関する疑問に対して、薬剤師の立場からご説明したいと思います。

 

 

Q1. 錠剤を割ったり潰したりして飲んでもよいですか?

 
A1. 錠剤の種類によっては、割ったり潰したりしてはいけないものがあります。

 

 

解説:

潰してはいけない錠剤は、大きく分けて3種類あります。

  • 徐放錠:有効成分が徐々に溶け出すことによって血中濃度をたもち、効き目が長く続くようにコーティングされている錠剤です。このようなお薬を割ったり潰したりすると、有効成分が急に溶け出すことにより、お薬の作用や副作用が強く現れてしまう事があります。例えば、血圧を下げる薬の徐放錠を潰して服用した患者さんが、急激な血圧低下を起こして転倒して怪我をしてしまったというようなケースもあるようです。
  • 腸溶錠:胃で溶けずに腸で溶けるようにコーティングされている錠剤です。一般的にはお薬は胃で溶けるものが多いですが、一部のお薬は、胃酸で分解されてしまったり胃に大きく負担がかかるために、「胃で溶けないように」作られています。そのようなお薬を割ったり潰したりしてしまうと、お薬の効果が失われたり、胃腸障害が現れたりしてしまう危険性があります。
  • 臭いや苦みを抑える:お薬によっては、その有効成分の臭いや苦みが強いものがあります。それらのお薬を飲みやすくする工夫として、外側を糖衣などで覆っているお薬があります。このようなお薬を割ってしまうと、臭いや苦みでとても飲みづらくなってしまうでしょう。

 

 

 


 

Q2. カプセルをはずして飲んでもよいですか?

 

A2. カプセルは、はずして飲んではいけないケースが多いです。
 

 

解説:

カプセル剤も、錠剤と同様に飲みやすくするための工夫がされているケースがあります。

臭いや苦みを抑えたり、胃への刺激を抑えたりする目的のカプセル剤が多いため、カプセルを開けて服用することはおすすめできませんカプセルの中の粒に、徐放性(上記①参照)の加工をしてあるカプセル剤もあります。

 

 

 

 


Q3. お薬を、お茶、コーヒー、牛乳、ジュースなどで飲んでもよいですか?

 
A3. お薬はお水かぬるま湯で服用しましょう。カフェイン含有量の少ないお茶でも大丈夫です。他の飲み物は、お薬の効き目に影響を与える可能性があります

 

 

解説:

  • お茶やコーヒー

以前は「お茶でお薬を飲んではダメ!」と言われておりました。それはお茶に含まれる苦み成分のタンニン(カテキン)が、貧血の治療薬の鉄剤の鉄などにくっついてしまい、吸収されにくくなる・・・というものでした。しかし、最近の研究では、タンニン(カテキン)は薬にはあまり影響を与えないとの研究報告も出ており、それほど気にする必要はないと考えられています。

 

お茶やコーヒーで気にする必要があるのは、カフェイン」です。カフェインは眠気を除去する目的で薬の成分になっている場合もありますが、カフェインと一緒に飲むことによって効果が強くなったり弱くなったり、副作用が出やすくなったりする薬があります。

                       

  一般的なお茶などのカフェイン量を表にしてみました。

 

玉露は、コーヒーなどよりもかなり多くのカフェインを含んでいるのですね。

カフェインを含まない麦茶をはじめ、カフェイン含有量の少ない煎茶(緑茶)、ほうじ茶、ウーロン茶でも、お薬にはほぼ影響がないと考えられます。

 


  • 牛乳

牛乳などの乳製品にはカルシウムが多く含まれています。一部の抗生物質、便秘薬、骨粗しょう症治療薬などは、お薬の成分とカルシウムが結び付き、お薬の吸収が弱くなってしまう場合があります。また胃で溶けずに腸で溶けるように工夫された薬(腸溶錠)の吸収に影響を与えます。牛乳が胃のPHを上げてしまい、腸溶錠が胃で溶けてしまい、お薬の効果が発揮されなくなってしまいます。

 

なので、基本的には牛乳ではお薬を飲まないようにしましょう

 

しかし逆に、牛乳を飲むことによってお薬の効果をしっかりと出すことができるお薬もあります。精神科で使われるお薬には脂溶性(脂に溶けやすい)のお薬が多く、ご飯が食べられない時に牛乳を飲んでから服用することによって、しっかりと吸収されてお薬の効果が発揮できると言う工夫をすることも可能です。

 


  • ジュース

炭酸のジュースでお薬を飲むのはやめましょう。炭酸は、お薬の吸収に影響があると言われています。また、一部の胃薬などでは激しく泡立ってしまい、飲むことが難しくなってしまいます。

ジュースの中で特に注意が必要なのはグレープフルーツジュースです。カルシウム拮抗薬と言う種類の高血圧や狭心症のお薬などは、グレープフルーツジュースの影響でお薬の代謝が阻害され、お薬が身体の中に長くとどまる事によって必要以上に強い効果がでてしまう可能性があります。必要以上の血圧低下や心拍数の増加、頭痛や顔面紅潮、めまいなど、色々な副作用が非常に出やすくなってしまいます。

グレープフルーツジュースとお薬の相互作用には個人差がありますが、十時間以上影響が持続する場合があるようです。そのため、(カルシウム拮抗薬などの)お薬を服用している期間は、お薬の前後だけでなく、グレープフルーツジュースを飲むのは避けた方がよいでしょう。

また、ジュースだけではなく、グレープフルーツの果実やグレープフルーツがかけあわされてできたスウィーティーにも同じ成分が含まれており、注意が必要です。

一方、同じ柑橘系でも温州みかんやオレンジには代謝を阻害する物質は含まれておりませんので、薬の服用前後に食べても問題はありません

 

 

 

 


Q4. お薬を飲んでいる期間、お酒を飲んでもよいですか?

 
A4.  お酒がお薬の効きに影響を与えるケースは多いです。お薬を飲んだ前後にお酒を飲むことは避けましょう。お薬の種類によってはお酒を飲んでも問題ないものもありますが、お薬を飲んでいる期間中、ずっとお酒を控える必要があるものもあります。

 

 

解説:

  • ベンゾジアゼピン系薬(睡眠薬、抗うつ薬、抗てんかん薬など多数あり)

 一般的に、アルコールの摂取量が多くなるほど、中枢神経抑制作用が強くなります。これらのお薬とアルコールを同時摂取することで、お薬の作用が強くなってしまいます。

また、副作用として、眠気・精神運動機能低下、前向性健忘(寝る前や夜中に起きた時の出来事を忘れる)、意識障害、筋弛緩作用による転倒・骨折、呼吸・循環抑制などが現れることがあります。また個人差はありますが、作業能力が大幅に低下してしまう方もいらっしゃいます。

 お薬とアルコールの同時服用はもちろん、体内にアルコールが残っている1~2日間は風邪薬や睡眠薬の服用は控えましょう

また、これらのお薬を服用したあと数日間はお薬が体内に留まっていますので、アルコールを控えましょう


  • 抗ヒスタミン薬(かぜ薬、花粉症治療薬、睡眠改善薬など多数あり)

上記のベンゾジアゼピン系のお薬と同じように、アルコールの摂取によって中枢神経抑制作用が強くなり、眠気や精神運動機能低下など、副作用が強く現れる可能性があります。

特に、お薬を服用開始した数日間にアルコールを摂取すると、予想以上に作業能力や判断力が低下する可能性がありますので、アルコールの摂取は控えましょう。

アルコールの影響は、抗ヒスタミンの薬の種類・系統によって異なり、新しいタイプのお薬に対しては比較的影響は小さいとされていますが、これらのお薬でも、自覚できない能力低下(インペアード・パフォーマンス)が問題視されています。特に、自動車の運転や機械作業などに従事することは危険です。安全のためにも、アルコールの摂取は控える必要があります。


  • アセトアミノフェンを含む解熱・鎮痛剤

 アセトアミノフェンは、小児から成人・高齢者まで幅広く使われている、最も安全な解熱・鎮痛剤と言われており、通常のアルコール摂取では、特に大きな問題はありません

 ただし、大量常習飲酒者がアセトアミノフェンを非常に多い量で服用した場合には、重い肝機能障害を起こす危険性があると言われています。


  • その他のお薬

上記のお薬だけではなく、アルコールは数多くのお薬に影響を与えます糖尿病治療薬、血液が固まるのを防ぐ薬、利尿薬、胃酸の出過ぎを抑える薬、抗生物質などでも、アルコールの影響が報告されています。ご自身の飲まれているお薬に対するアルコールの影響に関しては、医師や薬剤師にご相談していただくとよいでしょう。

 

最後に

今回は、【お薬の飲み方の疑問】についてお話させていただきました。

お薬は,割ったり潰したりせず、お水かぬるま湯で飲むのがベストです。

割ったり潰したりしたい場合は、薬剤師にご相談ください。

参考になったでしょうか?

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